Rie’s diary

おいしいものと旅行が大好きです。

西成(2)~あいりん・釜が崎・飛田新地 (大阪)

 日曜日は本来の予定があったため、次の探索は月曜日。前日の帰りが23時ごろになってしまったこともあり、月曜日、朝6時に目が覚める。

 

 あ、寝坊した~っ!

 

 と思って、パジャマにしていたリラコ+TシャツにGジャンをはおり、とりあえず顔だけ洗って、足下はサンダルのままセンターへ。

 この地区でセンターというと、新今宮駅前にどーんと立っている「あいりん労働公共職業安定所」の建物一帯のことを指します。この奥に「西成労働福祉センター」があります。病院も併設されているようで、この建物一帯を「あいりん総合センター」と言うようです。

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  100年持つ、と言われた建物だそうですが、なぜ、こんなに「廃墟感」にあふれているのだろう。

 

 なぜ、寝坊した、と思ったのか。

 

 この街の朝は早く、朝4時から路上での露店販売が行われ、朝5時にはシャッターがどーっと開いて、仕事を探してるおっちゃんたちが「早い者勝ち」で仕事をゲットしにくる、と。話を聞いていたからです。

 

 残念ながら、7時ともなると「西成労働福祉センター」の窓口はしまってしまい(6時~7時の繁忙期のみあいているらしい)、歩いていると、仕事をゲットしたおっちゃんたち複数人が集まってワゴン車に乗り込んで出発する姿を見ることができます。確かに仕事をゲットできるおっちゃんたちはぱりっとした格好をしていて、きっと、彼らはちゃんとドヤで暮らしているのだろうと思います。

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  センター周辺は、朝7時ごろは車の往来も多く、おっちゃんたちを迎えに来るワゴン車もたくさん走っていて、活気に満ちた雰囲気でした。だけど、それでも、おそらくもう今日は仕事をしないのだろうおっちゃんたちもセンターの中にいます。残念ながら、格好もワゴン車に乗っていくおっちゃんたちに比べるとしんどい感じで、これを「怖い」と表現しているブログ記事なども見かけます。朝7時すぎてここにいる、ということは、今日はお仕事はしない、ということなんですよね。

 

 そこから少し歩いてみます。

 この「センター」、移転計画があるようです。って、移転したら、今、あのあたり(の路上)で暮らしている人たちはどうなるのかしら。地区に限れば、おそらく「きれい」になるだろうけれども、だからといって、個々の「人間」の抱える問題は解決しないはず。なんか、状況はもっと悪化しそうな気がします。って、ほとんどニュースにもならないし、いいんか、これ。

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 おっちゃんたちが集う三角公園の横にある警察署。なんかものものしい。

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 朝の7時ぐらいからワンカップを飲んでいらっしゃるおっちゃんも多かったです。たばこも多いですね。今、都市部では歩きたばこする人は少ないですよね。


 

 さて。朝だったこともあって、近くの飛田新地にも行ってみました。日本最大で最後の花街と言われているところです。大正時代の遊郭の建物をそのまま使っているそうで、木造2階建ての「料亭」がそれこそ軒を並べていて見応えがあります。もはや文化財ですね(笑)。一昨日の夜、このちょうちんに灯がはいって、本当に「キラキラ」していたことを思い出します。いやー、おとこってやつは(笑)。

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 Googleさまにきいてみると、色々と写真もでてくるので、好奇心をそそられてしまうのですが、女人禁制です。夜、女性がこの街を「物見遊山」するのは、働いている方々に失礼だろう、ということですね。

 

 ここ、地図上では道1本なんですが、段差があるんです。ニューヨークでも、コロンビア大学などがあるモーニングサイド・ハイツといわゆるハーレムが道1本で隣り合っている場所があるのですが、実際に行っていると、道1本ではなく、かなり大きな段差があります。上が高級住宅地のモーニングサイド・ハイツで、低い方が言わずとしれたハーレム。それを思い出しました。この上の道路は、普通に小学生たちが歩いています。

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 昔は、遊女の方が逃げ出せないように、ということで「嘆きの壁」があった場所だと言うのですが、この場所に遊郭が置かれたのは、「地形」、特に段差は大きな影響があるのでしょうね。

 

 

 朝ごはんの時間になるので、帰ろうと歩いていたところ、銭湯発見。「手ぶらでも入れます」(タオルレンタル20円)と書かれていたので、衝動的に(?)とぷん。銭湯で朝風呂。贅沢です。リラコ+Tシャツでそのまま外に出て銭湯にいける雰囲気は大変気に入りました。そして、私もおばちゃんになって、自由度が増したのだろうと思います。