以前から伺ってみたかった「ななしの庵」。なかなか予約がとれなかったのですが、「ななしのしゃおしゃん ティーペアリングの会」というのをお見かけして、さっそく予約。今夜はお酒ではなく、ティーとのペアリング。楽しみ。
盛岡のディープゾーンの桜山神社のそばにある隠れ家。ななしの庵。
カウンターのみの6人の小さなお店。すんごく雰囲気がある。素敵。
そして、この南部鉄瓶。これは、ななしの庵さんとしゃおしゃんさんをつないでくれた鉄器なんだそうだ。期待が高まります。
食前茶
気仙緑茶 荒茶 二〇一九 大船渡・陸前高田 やぶきたと在来古木
一、大船渡産ほや 酢橘釜
すだちのふたをあけると、なんとほや。かわいい!ほやとすだちもいい味わい。
このお茶は、大船渡や陸前高田でむかーしから作られていたお茶の木からとったお茶だそうです。気仙茶。あのあたりでお茶も作っていたんですね。
ちなみに、ほやとあわせたのは、地元の方々に「ほやを食べた後に飲むお茶がいいんだ」と言われたからだそう。
一、昆布出汁素麺 気仙茶と共に
素麺をいただいた後に、出汁に気仙茶を加えて、再度、楽しみます。
この気仙茶は、「荒茶」といわれる、「つんだのを乾燥させただけ」のお茶です。この「荒茶」が、お茶やさんでブレンドされたりさらに焙煎されたり色々オリジナルな加工がされて、私たちの手元に届きます。
ワイルドな香り。
一、釜石産穴子の蒲焼 山椒の香り
■雲南黒プーアル「白針金蓮」ビール風 陸前高田産生姜の香り
ビールみたく見えるけど、濃くいれた黒プーアル茶を炭酸水でわって、さらに泡をのせたもの。んでも、ビールみたい(笑)。ちょっと蒸し暑さのある日だったので、さっぱり。穴子もふわふわで、おいしい。
さて。次のお茶。器がとてもしゃれています。日本酒用のおちょことそれを置くための台。この台は、もう作られていないんだそうだ。
このお茶。ちょっと面白い味です。香ばしさと甘さが同居しています。
■ 盛岡ひとめぼれの玄米茶
奈良の自然栽培緑茶と盛岡フジりんご
なるほど。奈良の自然栽培緑茶に盛岡の玄米とりんごが加わったもの。だから香ばしさと甘みがある。これはがぶがぶいきたい。
一、釜石 泳ぐホタテの肝ソース 金時草とピーマン、日向夏の香り
このお茶。肝のちょっと濃い(苦い)ところをうまく緩和してくれる。素敵。
一、宮古産牡蠣と香茸の麻婆
■三陸ジンジャーと黒プーアル二〇〇八
南部鉄瓶発祥「御釜屋」九代仁左衛門 砂鉄鉄瓶の白湯割り
味の濃いまーぼーに負けないくらい味の濃いプアール茶を、白湯を足していただく。しかし、牡蠣のまーぼー。ああなんておいしい。
一、気仙緑茶の白和え
箸休め。お茶っ葉の白和え。お茶の味が口の中いっぱいに広がる。
一、紫波産自然卵の低温火入れ 瓶うにソースと焼まつも
一、滝沢産無農薬あきたこまちのかまど炊きごはん
■ 気仙緑茶のほうじ茶二〇一六 大船渡・陸前高田の在来古木
雲丹と卵。絶対においしいです。まず、それぞれてなめて。次にまぜてなめて。さらにごはんを加えてまぜて。何度でも楽しめる感じ。
一、気仙緑茶クッキー(はちすずめ菓子店)
一、地物わらびのわらび餅 黒蜜
食後茶 橙香茶二〇一〇
雲南省に鉄観音種を植えて理想のお茶を作ろうとした今は亡き人のお茶
6席のちいさなお店なこともあり、ご主人やしゃおしゃんの前田さんとの会話も楽しく。こんな素敵な場に参加できて、本当に幸せでした。お茶。奥がふかい。またお邪魔しますね。
ななしの庵