Rie’s diary

おいしいものと旅行が大好きです。

いわて短角牛 (岩手・盛岡)

 いわて短角牛。

 

 岩手県でよく知られているお肉には「前沢牛」があります。典型的な「和牛」で、「さし」の脂がとろけるように美味しい高級お肉。

 

 しかし。ある程度以上の年齢になると、前沢牛はたくさん食べられなくなります。前沢牛の脂は香りもよくてさらさらとしているのだけど、それでもやっぱり。

 

 アメリカで、熟成肉の赤身のでっかいステーキなどを食べていると、こういう赤身のやわらかい食べ応えのあるステーキを日本でも食べられないか、と思うのですが。

 

 というところで出会ったのが「短角牛」。こちらも「和牛」の一種で、赤身のぎゅっとしまったお肉が特徴的です。

 

 岩手県は、この「短角牛」で全国トップの生産量を誇ります。生産は「夏山冬里方式」、夏の間は山で自由に放牧、寒くなると里に戻して牛舎で育てる方式で育てられています。この健康的に育てられたお肉が。おいしいのです。和牛流通の中でも1%程度という希少なお肉なんだそうですが、生産地に近いため、それなりに出会いがあるのがうれしいところです。ちなみに、岩手県山形村が有名な産地の1つですが、山形県ではないですよ。

 

ななしの庵

 脂が少なく、赤身のしっかりしたお肉は、和食にもあいます。ななしの庵さんでいただいた短角牛。

 熟成肉も含まれていて、やわらかで豊かな味わい。お酒はアブサンを合わせています。お肉にあわせてお酒もしっかしたのを。

 

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 これねぇ、もう芸術品でしょう。大根、シイタケ、短角牛、山菜を重ねたステーキ。

 

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 私にとってのお値段と雰囲気とお肉の火入れを総合した1、2位はDue Maniさんとfiloさんです。お金があればまた違う選択肢になるのかもしれませんが(笑)。しかし、おいしいお肉は火入れでさらに差がつくので、センスのある料理人さんに料理してもらうに限ります。

 

Due Mani

 短角牛のネックの赤ワイン煮込み。なるほど、しっかりしたソースでの煮込みはいいですね。赤ワインとあわせたいです。

 

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 短角牛のローストに菊芋のソース。

 

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 短角牛のローストとレンコン。

 

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filo

 特に海外での修行経験もないそうですが、filoさんのお肉のセンスと火入れは大好きです。「いいお肉が入りました」案内には即反応しちゃいます。

 

 短角牛のラグーソースのパスタ。きれい菜といったかな、この葉っぱがよい働きをしている。

 

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 久慈(山形村)の短角牛の熟成肉岩手県内では熟成ができないので、東京の芝浦で40何日か熟成。それも大きいまま。骨付きの大きいままで熟成させた方が、うまみが全体に広まるんだそうだ。やわらかくて豊穣な香り。幸せ。

 

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 こちらも熟成肉。イチボ。完全に常連さんサービス(笑)。

 こんなおいしいお肉をいただいていいのかしらん、と言いたくなるほど、やわらかい。脂も少しばかりあって、甘くていい香り。

 

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 東京でいただくよりは気軽に安くいただけるのだと思います。だけど、いつでもあるわけではないので、「いいのが入ったら教えてね」とお願いしてあります。私の財力でも、これだけのおいしいお肉をいただけるのは、産地ならでは、なんでしょうね。

 

 教えたくないけど、ちょこっと自慢したい(笑)。