うに。
盛岡にきてから、季節とともに生活する感じがなんとも心地よく思います。夏は30度を超えるし、冬の真冬日(最高気温が氷点下)も珍しくない気象条件に加えて、自然の恵み豊かな食べ物たちは、季節とともに旬を迎え、その時期に豊かにおいしくいただく。とても贅沢なこと。
うに。
こちらに来ていただいたとしても、うには努力しないと食べられません。漁期が決まっていて、三陸のあたりはGW明けからお盆までぐらい。漁にはルールがあって、時期だからといって、必ずあるわけでもありません。今年は漁獲量そのものを減らしているし(東京などの上客が買えないから)、天気が悪くても漁は行われません。
もちろん、どうにかすれば食べられるのかもしれません。冬でも。でも、それは「ここで採ってきたばかり」の生うにではない、はず。
時期であっても、生うにを取り扱っているお店をチェックして、お店の方に事前にお願いして。それでも「必ず」ではないのが「生うに」。「お金を出せば食べられる」わけでもない豊かさを楽しむ。
ということで、今年の夏のうにのまとめ。
■パリャーソ
盛岡の不思議ゾーン桜山神社のすぐ前にあるレストラン。こだわりの食材で作られたスパゲティやグラタンがおいしい。ワインもこだわりのものを選んでいるし。そして、ここの一番の使い方は、ちょっとしたパーティを依頼すること。だと思う。こだわりの食材を使ってこだわりのオリジナル料理を用意してくれます。
と同時に。ランチがお得。ミニサラダとスパゲティ、食後の紅茶で780円。お昼はいつも混んでいます。
久しく訪問できていなかったのですが、「トマトクリームソース生ウニトッピング」にひかれて入店。久々にランチをいただきました。をを、今年の初生うに。このお値段で生うに。ありがとう。
■サルーテ
毎年定番のサルーテさんの生うにパスタ。「うにとは牛乳瓶にはいっているもの」というのが盛岡人の常識ですが、生うに一瓶いり冷製パスタ。これを食べないと夏が始まらないので、かなり無理をお願いして作ってもらいました。生うにとの出会いは「縁」なので、お願いしたからといって必ず入るわけではない、ということですね。今年もがんばってくださったようです。
■glassto グラスト
キラキラ輝くうに。写真でお見かけして、どうしてもいただきたくって。
今のグラストのシェフさんはフレンチが専門。最近は、すっかりデザートが気に入ってしまって、デザートだけのために立ち寄るぐらい。高級フレンチだけではなく、フランスの街角のビストロで「ムニュ(前菜+メイン+デザートの定食)で24ユーロ」で出されるタイプの「みんなのフレンチ」もお得意で、リクエストを出すと、いろいろ挑戦してくれます。
■吉浜食堂
三陸吉浜の漁師さんが営むレストラン。見た目はおしゃれなブティック。うに漁があって、生うにが手に入るときには情報を発信してくれるので、それを確認してから予約します。今回はランチの生うに丼。夜は殻つき生うにもいただけるようです。ですが、あくまでも漁が行われて生うにが手に入った時のみ。
■ななしの庵
お客さんにあわせて料理を準備してくれるななしの庵さん。生うにをお願いしたけれども、こちらも「必ず入るとは限らないから、だめだったらごめんね」とのこと。でも、がんばってくれたようです。