Rie’s diary

おいしいものと旅行が大好きです。

鉛温泉 藤三旅館 (岩手・ 花巻南温泉峡)

 一度お伺いしてみたかった鉛温泉の藤三旅館さん。花巻市の助成も使えるし、と、思い切って行ってみました。山の神さんとはまた別ベクトルですんごくよかった。

 

 花巻駅から路線バスに乗って30分ほど。すぐ前にスキー場があるぐらいの山の上にある温泉。かなりの秘境。そして、この通り、昭和感満載。

 

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 廊下も。

 

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 お部屋はとてもきれいに手入れ&掃除されていて、快適でした。今回は旅館部の中で安いプランなので、トイレ・洗面なし。まぁ、トイレと洗面は部屋の中にあった方がよいかとは思うけど。母親を連れてくる時にはトイレありプランかなー。ちなみに、部屋の斜め前が洗面&トイレで、誰かと会うこともなく利用できました。

 

 アメニティは浴衣、歯ブラシ、タオル、バスタオル、羽織です。建物の中は暖かいので浴衣+羽織で十分。ただ、ブラシは持っていった方がよいです。シャンプー&コンディショナーは設置ので大丈夫だと思います。

 

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 今回は、楽天に出ていたアーリーチェックインの2食付き旅館宿泊プランにしてみました。アーリーチェックインプランは通常はかなり高いのですが、期間限定セール・なんと半額ですって。

 

 そして、アーリーチェックインがその値段で出ていたら迷わずゲット!が良いことがよくわかりました。今回、路線バスを使ったので13時前についてしまったのですが、すぐにチェックインできました。この感じだと、アーリープランの場合、前日にお客さんを泊めていないですね。まぁ、今はお客さんが少ない時期だからかもしれないけれども。

 

 そしてそして。なぜアーリーチェックインに価値があるのか。それは藤三旅館さんの名物「白猿の湯」は、原則混浴で、女性専用の時間の1つが14:00~15:00に設定されているからです。この14:00からに入りたい!

 

 藤三旅館さんには4つのお風呂があります。1つは男女別にあるのでいつでも入れますが、他の3つは時間帯で男・女・貸し切りと分かれているので、それを考えながらはいらなければなりません。特に、「白猿の湯」の女性専用時間帯は、今回は3時間帯(6:00~7:00、14:00~15:00、19:30~21:00)なので、夕食付きプランで大河ドラマが見たいとなると、14:00~のにとにかく一度入っておきたい。と思ったわけです。

 

 そして。この「白猿の湯」がさすが名物、良いのです。これを良いと思うかどうかは個人の価値観になりますが、天井のたかーいあの空間に身を委ねるのが心地よくて。結局3時間帯とも入りに行くという。

 

 しかし、まぁ。「白猿の湯」は足下から温泉が湧いてくるお風呂なんですけど、他のお風呂も「源泉掛け流し」。生き物に心地よい温度のお湯がこんこんと湧き出てくるなんて、奇跡ですよ。ぬるくも熱くもなくて心地よい。加熱も循環も差し水もいらない。

 

 ちなみに、隣に小さなぬる湯があって。ちょうど体温ぐらいで一度入ると出られない(笑)。そして、洗い場等はないので、最初はお向かいの桂の湯で洗ってきてから入るのが良いかな。ほんと、温泉だけの不思議スポットです。たとえていうならば、川の中の温泉に入りにいくぐらいの覚悟で。今風の便利さとは無縁なのと、脱衣所もそんな感じなので、冬ならコート類は車に乗せたままとかが良いと思う。あそこでコート脱いでタイツ脱いで、脱いではともかく履いて、は、難しい。

 

 「桂の湯」は24時間男女別。露天風呂は渓流のすぐ横で、水が流れる音を全身に浴びながらお風呂に入れます。白糸の湯は今風のきれいなお風呂。大きな窓があって、窓を開けると露天気分。銀の湯は貸し切りに使えるこじんまりしたお風呂。こちらも窓を開けると露天気分。なんか川向こうに建物が見えるけど、気にしない。すべてこんこんと源泉掛け流し。ちなみに、髪の毛を洗って乾かしてー、みたいなことを考えている場合は、白糸の湯や銀の湯が良いと思う。

 

 今回は、桂→白猿→(休憩)→白糸→(ごはん)→白猿→(就寝)→桂→白猿→(朝ごはん)→銀で4つともちゃんと入れました。

 

 さて。食事。旅館部の食事の最も安いの(梅膳)よりももっとシンプルなタイプ。しかし、温泉を堪能したければ、夕食は少ないぐらいの方が良い。

 

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 お食事処で。お酒はどぶろくにしました。全国どぶろくコンテストで入賞した作り手さんの「開花」。可愛らしい色の通り、甘くて飲みやすい。

 

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 めかぶと長芋といくらの小鉢。たこの酢の物の小鉢。お刺身。お漬物。白金豚のお鍋。

 

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 蒸し碗。

 

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 焼き物。紙の中で蒸されている。

 

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 シンプルな献立だけど、お鍋のあとを雑炊にしちゃったこともあって、おなかいっぱい。男性だとどうだろうか、とは思うけど、そこはごはんで調整して。ちょうど良い量だった。そして、お値段から考えると、相当に美味しかった(もちろんもっと美味しいところはいくらでもあるだろうけれども、今回は本当に安いプランだったので)。そして、食事処のスタッフの対応がすんごくよかった。さすが老舗旅館。

 

 デザートはティラミス。おなかいっぱい。

 

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 さて。朝ごはん。朝も夜もビュッフェ形式だと食べ過ぎてしまう私には、定食タイプが良いです。食べ過ぎ防止。

 

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 お弁当の中身。お野菜が多くて体によさそう。

 

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 追加小鉢。

 

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 ベーコンエッグ。温かい食べ物は、これとご飯とお味噌汁です。

 

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 ごはん美味しい。

 

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 お値段が安かったのでちょびっと不安だった食事ですが、老舗旅館だけあって、そつなく美味しくいただきました。温泉に入りに来ているのだから、食事はシンプルなぐらいがやっぱりいいや。いつも食べ過ぎちゃうから、心地よいところでストップ。

 

 帰りは無料シャトルバスで。シャトルバス出発場所(バス亭)まで車で送ってくれました。

 

 本当に山奥だし、目の前がスキー場なぐらいだから雪も多いだろうし、建物の老朽化はこれはどうしようのないし。悩みながら、それでも運営している感じがすんごく伝わってくる。カメムシも発生するだろうに掃除も行き届いていて。確かに、先週の山の神さんは快適な滞在が保証されているけど、でも、この昭和感と、それだから味わえる白猿の湯の空間。これは他では味わえないもの。山の神さんが一人客を歓迎していないのに比べると、一人客ウェルカムの藤三旅館さん。実際、一人旅の方も多かったし。多分、また白猿の湯に入りに行くと思う。もう入りたい。あの空間は神がかっている。そして、特に女性が白猿の湯を堪能するには、やっぱり宿泊した方が良いと思う。

 

 

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