Rie’s diary

おいしいものと旅行が大好きです。

天台寺&滴生舎(二戸)

 岩手県二戸市瀬戸内寂聴さんが住職を務める天台寺と浄法寺塗で知られる漆器が有名な場所。だけど、有名だけど、岩手県にあることを知らない方も多いのではないでしょうか。(ちなみに小岩井農場岩手県にあります、北海道じゃないですよ・笑)

 

 ということで、行ってみました。

 

 まずは麓にある浄法寺塗の館、滴生舎に。

 

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 GWには、いくつかワークショップを開催しておりました。ということで、漆のキーフォルダーを磨くワークショップに参加。毛虫(ぎゃんだか)のキーフォルダーを作成しました。ちなみに「ぎゃんだか」というのは、毛虫の二戸語。

 

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 現在、国産の漆は2%、そのうちの70%(つまり日本で使われている漆の1.4%)が浄法寺で生産される漆なんだそうです。

 

 さて、漆は「漆の木」の樹液なのですが、「漆の木」はほぼ自家繁殖はできないぐらい弱い木なんだそうです。つまり、勝手には生えてこない。それで、山の持ち主さんは、「漆の木」を植えて育てて大きくするのですが、だいたい15年ぐらいで「取りごろ」になります。漆掻き職人さんという漆の木から漆を採取する職人さんが、それら「取りごろ」の木からいい木を見つけて、山の持ち主さんから1本買いします。6月から10月ぐらいまでをかけて、じっくりと漆の木から樹液(漆)を採取するわけですが、このように樹液(漆)を採取されちゃった「漆の木」は、もう生きていくことができず、寿命となります。そういう漆の一滴は血の一滴のような「漆」ですが、1本の木から採取できる量は牛乳瓶1本ぐらい。なんて贅沢なんだろう。

 漆はおそらくもともとは接着剤で、今でも陶器や磁器が割れてしまった場合の修理に使われているんだそうです。しかし。それを木のお椀に塗ったら「長持ちする」ことを発見した人はすごいなぁ。

 とはいえ。なかなか漆の器を使うような生活はできず。いいなぁ〜、と作品を眺める。

 

 ちなみに、職人さん募集中だそうです。なかなかこれ一本で食べていくのは大変だと思うけれども。

 

 滴生舎|うるしの國・浄法寺 

 

 次は天台寺

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 滴生舎からひたすら坂&階段を上っていくと、瀬戸内寂聴さんが住職を務める天台寺があります。現在、修復作業中で、本堂を拝観することはできないのですが、仮本堂があって、お参りすることができます。なんか、フレンドリーな感じで、「中に入っていいよ」となっておりましたので、仮本堂に上がってお参りさせていただきました。

 歴史のあるお寺なので、とにかく広い。それから、小さなお堂がたくさんありました。これらをまわるだけでかなりの歩数になりますね。

 この小さなお地蔵さんが、本当にたくさんたくさんいらっしゃいました。

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 見所はいろいろあるのですが、個人的にツボだったのが、「伝・長慶天皇陵」です。この「・」がなくて「伝長慶天皇陵」となっていたので、「伝長慶」という天皇がいらっしゃったのかと思ってしまいました。が、考えてみると、こんな二戸の山の中に「天皇陵」があるとは思えず、ググってみると、「長慶天皇」さん、全国に20箇所ぐらい「陵(お墓)」があるんだそうだ(笑)。それも青森から鳥取、愛媛まで。いったいどんな天皇さんだったのだろうかと興味ふつふつ。今度は「伝長慶天皇陵」巡りをしてみようかなあ。

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天台寺

 

 

滴生舎

住  所:二戸市浄法寺町御山中前田23-6
電  話:0195-38-2511
営業時間:8時30分~17時
休業日 :火曜日

 

天台寺 
〒028-6942 岩手県二戸市浄法寺町御山久保33
電話/FAX 0195-38-2500