知恩院の宿坊、和順会館にお泊まりすると、晨朝法要(じんぢょうほうよう)に参加することができます。つまり「朝のお勤め」ですね。せっかく和順会館に泊まったので、参加してみることにしました。和順会館の宿泊者は自由に参加することができます。
冬期なので、おそらく時間帯は遅めなのだろうと思いますが、スケジュールは以下の通り。
6:10 館内放送
6:30 ロビー集合
6:50 おつとめ開始
8:10 おつとめ終了
本来、「御影堂」で行うらしいのですが、修理中だとのことで、集会堂と阿弥陀堂の2カ所にて厳修です。
朝、まだ真っ暗の中を出発。最初に阿弥陀堂にてお勤め。膝がしんどい方のために、イスも正座用いすも用意されているので、大丈夫です。
出発したときは真っ暗でしたが、阿弥陀堂を出た頃には空が少しずつ明るくなってきました。
次に集会堂へ移動。
法要の途中でお焼香させていただき、イス席へ。どちらにしろイスがあるので、膝が悪い人でも大丈夫。しかし、冬は寒いので暖かい格好で。
法要後はご法話をいただく。「出会う」いいですね。しかし、若いお坊さんだったけど、ご両親は「普通に育てた」んだな、というところがいいな、と思いました。大学までは本当に普通に育ててもらっていて。私たちと感覚を共にできるお坊さんが次世代のお坊さんだと思う。
いいお時間をいただきました。ありがとうございます。
帰りには完全に日が昇っていて。なんと、梅の花がっ!
で。8:30ぐらいに帰館。大急ぎで朝ご飯を食べます。今度は精進料理。
なぜ急いでいたかというと。写経の予約をしていたから。
現在、御影堂が修理中のため、勢至堂山亭が特別公開されています。この山亭でのお写経です。が、かなり登ります。もともと知恩院は石段をかなり登るお寺なのですが、さらに登ります。
息切れ状態で到達。
山亭は、霊元天皇の皇女吉子内親王のお住まいになられていた宮殿を移されたものです。なんとも風雅な雰囲気。で。お写経。大変丁寧に説明してくださるので誰でも大丈夫です。
おどろき。写経というのは、お手本の上に半紙をのせて、「なぞる」んだそうだ。なるほどー。
30分から1時間ぐらい、と言われたけれども、1時間30分は軽くかかりました。それ以上に足の危機が。膝の悪い方はイス席があるので、そちらをお願いした方がよいと思います。応急措置的に、足の間にペットボトルをはさんで体重を分散。かなり楽になったので、あたまいいかも。
日常、筆を使わない人間には大変な作業でした。筆どころか、鉛筆で文字を書くことも減っているし。しかーし。いいですね、これ。私はどうしても「自分が!」の意識が強くでてしまうことがあって、それはそれで良いこともあるのだろうけれども、今よりもう一歩進みたければ、「自分を抑える」ことを学ばなければならない。
2時間近くかけて完了。このあと、この写経はお堂に納めます。なので、「写真を撮っておいてね」と薦められました(笑)。時間があれば、納経前にお坊さんからありがたいお話をいただくことができます。この日は他にお客さんがいなかったこともあって、大変親切にしていただきました。
終わったところで、お庭を眺めながらお抹茶とお菓子を。
がんばって階段を上っただけあって、京都の街並みが目の前に広がります。素敵。寒かったけど。
をを、これはおもしろい。
この山亭での写経は期間限定なんだそうです。おそらく御影堂の修理が終わると終わってしまうのだろう、とてもゆっくりした素敵な時間を過ごすことができますので、正座イス持参で、ぜひ、でかけてみてください。こんなにゆっくり他のことを考えずに集中できる時間を持てるのは、それこそ貴重です。
秋の紅葉のライトアップの時にもきたことがあって、木魚を叩かせてもらったりしたのだけど、この親しみやすさは、ありがたいです。また遊びにきます。よろしくね。